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【モールテックス施工事例】素材の中にコンセプトを忍ばせる、ベンチと壁の仕上げor COFFEE(東京・恵比寿)




モールテックス 施工事例|設計意図を“語らせすぎない”ための素材選択


今回ご紹介するのは、東京都渋谷区恵比寿にある or COFFEE(オアコーヒー) の施工事例です。

店内のベンチにはグレーのモールテックス、壁面にはビールストーンを採用しています。


この空間で印象的なのは、

コンセプトをサインやグラフィックで強く語らせるのではなく、素材の質感そのものに委ねている点です。


一見すると静かなグレーの空間。

しかし、近づいて初めて気づく“情報量”が、設計意図として丁寧に仕込まれています。



■ 施工概要|モールテックスとビールストーンの使い分け


  • 物件名:or COFFEE(オアコーヒー)

  • 所在地:東京都渋谷区恵比寿南3丁目1-18 GRAN EBISU B

  • 施工内容: 

    ・店内ベンチ:モールテックス(グレー系) 

    ・店内壁面:ビールストーン

  • 仕上げの特徴:ビールストーンの骨材にコーヒー豆を混入





■ 空間から感じたポイント|「意匠で説明しない」という距離感


コーヒーショップでありながら、空間の中でコーヒーを分かりやすく“表現しすぎていない”点が、この事例の特徴だと感じました。


壁面に用いたビールストーンにはコーヒー豆が混ぜられていますが、それが模様や装飾として前に出ることはありません。



  • 遠目では、落ち着いた無機質な壁面

  • 近づいたときにだけ気づく、素材の中の違和感

  • 説明されなくても、体験として伝わる要素



こうした「気づいた人にだけ伝わる情報量」に抑えられていることで、照明が強い時間帯や混雑時でも、空間がうるさく見えにくい仕上がりになっていると感じました。


結果として、時間帯や使われ方が変わっても印象が破綻しにくい、静かな強度をもった空間になっています。



■ 施工者としての工夫|素材の“情報量”をコントロールする


ビールストーンに異素材(コーヒー豆)を混ぜる場合、単に入れれば良い、という話ではありません。


  • 骨材サイズのバランス

  • 混入量の調整

  • 表面に出す/出さないの判断

  • 研磨工程での“見せ方”


これらを誤ると、

「コンセプトが前に出すぎる」

「装飾的に見えてしまう」

というリスクがあります。


今回は、

近づいた時にだけ気づく粒度 に抑えることを前提に、骨材の分散と表情の出方を調整しています。


モールテックスのベンチについても、グレーの色味を均一にしすぎず、座る・触れる距離感で素材感が立ち上がるよう仕上げています。




■ モールテックス・ビールストーン採用時のヒント(設計者向け)


本事例のような仕上げを検討する際、設計段階で意識しておくと整理しやすい点があります。


  • 数値指定や色合わせよりも、「どの程度語らせたいか」という方向性の共有

  • コンセプトを、説明する要素と仕上げに委ねる要素に分けて考える

  • 図面やパースで伝えきれない質感は、早めに施工者とすり合わせる


モールテックスやビールストーンは、仕上げ工程によって最終的な印象が決まる素材です。


どこまでを素材に任せるのかを整理しておくことで、完成時のイメージのズレを抑えやすくなります。



■ まとめ|語らせすぎない素材が、空間の余白をつくる


or COFFEEの施工事例は、

素材の中にコンセプトを忍ばせることで、空間に余白を残した好例だと感じています。


  • 意匠で説明しない

  • 近づいた人だけが気づく情報量

  • デザインの主張ではなく、空間全体を整えるための仕上げ


モールテックスやビールストーンは、

「強く見せる」ための素材ではなく、

静かに支えるための素材としても有効です。


設計段階から施工者と対話しながら進めることで、

こうした“語らない質感”を、より高い精度で実現できると考えています。



特殊左官・モールテックス仕上げに関するご相談はお気軽に。




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