【モールテックス施工事例】素材の中にコンセプトを忍ばせる、ベンチと壁の仕上げor COFFEE(東京・恵比寿)
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- 15 時間前
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モールテックス 施工事例|設計意図を“語らせすぎない”ための素材選択
今回ご紹介するのは、東京都渋谷区恵比寿にある or COFFEE(オアコーヒー) の施工事例です。
店内のベンチにはグレーのモールテックス、壁面にはビールストーンを採用しています。
この空間で印象的なのは、
コンセプトをサインやグラフィックで強く語らせるのではなく、素材の質感そのものに委ねている点です。
一見すると静かなグレーの空間。
しかし、近づいて初めて気づく“情報量”が、設計意図として丁寧に仕込まれています。
■ 施工概要|モールテックスとビールストーンの使い分け
物件名:or COFFEE(オアコーヒー)
所在地:東京都渋谷区恵比寿南3丁目1-18 GRAN EBISU B
施工内容:
・店内ベンチ:モールテックス(グレー系)
・店内壁面:ビールストーン
仕上げの特徴:ビールストーンの骨材にコーヒー豆を混入
■ 空間から感じたポイント|「意匠で説明しない」という距離感
コーヒーショップでありながら、空間の中でコーヒーを分かりやすく“表現しすぎていない”点が、この事例の特徴だと感じました。
壁面に用いたビールストーンにはコーヒー豆が混ぜられていますが、それが模様や装飾として前に出ることはありません。
遠目では、落ち着いた無機質な壁面
近づいたときにだけ気づく、素材の中の違和感
説明されなくても、体験として伝わる要素
こうした「気づいた人にだけ伝わる情報量」に抑えられていることで、照明が強い時間帯や混雑時でも、空間がうるさく見えにくい仕上がりになっていると感じました。
結果として、時間帯や使われ方が変わっても印象が破綻しにくい、静かな強度をもった空間になっています。
■ 施工者としての工夫|素材の“情報量”をコントロールする
ビールストーンに異素材(コーヒー豆)を混ぜる場合、単に入れれば良い、という話ではありません。
骨材サイズのバランス
混入量の調整
表面に出す/出さないの判断
研磨工程での“見せ方”
これらを誤ると、
「コンセプトが前に出すぎる」
「装飾的に見えてしまう」
というリスクがあります。
今回は、
近づいた時にだけ気づく粒度 に抑えることを前提に、骨材の分散と表情の出方を調整しています。
モールテックスのベンチについても、グレーの色味を均一にしすぎず、座る・触れる距離感で素材感が立ち上がるよう仕上げています。
■ モールテックス・ビールストーン採用時のヒント(設計者向け)
本事例のような仕上げを検討する際、設計段階で意識しておくと整理しやすい点があります。
数値指定や色合わせよりも、「どの程度語らせたいか」という方向性の共有
コンセプトを、説明する要素と仕上げに委ねる要素に分けて考える
図面やパースで伝えきれない質感は、早めに施工者とすり合わせる
モールテックスやビールストーンは、仕上げ工程によって最終的な印象が決まる素材です。
どこまでを素材に任せるのかを整理しておくことで、完成時のイメージのズレを抑えやすくなります。
■ まとめ|語らせすぎない素材が、空間の余白をつくる
or COFFEEの施工事例は、
素材の中にコンセプトを忍ばせることで、空間に余白を残した好例だと感じています。
意匠で説明しない
近づいた人だけが気づく情報量
デザインの主張ではなく、空間全体を整えるための仕上げ
モールテックスやビールストーンは、
「強く見せる」ための素材ではなく、
静かに支えるための素材としても有効です。
設計段階から施工者と対話しながら進めることで、
こうした“語らない質感”を、より高い精度で実現できると考えています。
特殊左官・モールテックス仕上げに関するご相談はお気軽に。
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