top of page

広尾の路地裏に生まれた、小さなスペインバル――5坪の居抜き物件から始まった「貴バル」の店づくり

  • 6月15日
  • 読了時間: 4分


広尾の路地裏にある、スペインバル「貴バル」

広尾5坪の居抜き物件から始まったスペインバル「貴バル」|14年間愛される小さな店舗づくり


広尾の路地裏。

大きな通りから少し離れた場所に、14年以上変わらず灯りをともす一軒のスペインバルがあります。


店名は「貴バル-takabar-」。

カウンターを中心とした小さな空間。

席数は12席。

決して広い店舗ではありません。


しかし、扉を開けると自然と会話が生まれ、常連のお客様が集まり、初めて訪れる人も居心地よく過ごせる。

そこには、広さでは測れない魅力があります。


今回ご紹介するのは、5坪の居抜き物件から始まった「貴バル」の開業ストーリーです。

私たちは、物件探しから店舗づくりまで伴走しました。

小さな店舗だからこそ考えるべきこと。

物件との出会い。

限られた空間をどう活かすか。

そして、オーナーが大切にする料理や時間を、どのように店という形にするか。


14年間愛され続ける店ができるまでをご紹介します。



理想の場所を探し続けて出会った、5坪の物件


広尾という街には、大きな通りから一歩入ったところに、小さな店が自然と馴染む空気があります。

オーナー様が目指したのは、そんな街の日常に寄り添うスペインバルでした。

本場で触れたスペインの食文化や、人が集まり会話を楽しむバルの雰囲気。

その魅力を、広尾という場所で表現したい。

そこから「貴バル」の店づくりは始まりました。


しかし、理想の物件との出会いは簡単ではありませんでした。

ようやく見つけた店舗。

「ここしかない」

そう感じた物件でしたが、申込のタイミングで別の方に決まってしまいます。


一度は諦めかけた物件。

しかし、数週間後、思いがけず再募集となりました。


その知らせを受け、すぐに動いたことで、念願だった店舗取得につながりました。

店舗開業では、物件との出会いが大きな転機になります。


条件だけでは判断できない、その場所との相性。

小さな店舗ほど、物件選びが店づくりの第一歩になります。



5坪という限られた空間だからこそ、設計には意味がある


5坪という広さ。

数字だけを見ると、とても小さく感じるかもしれません。

しかし、小型店舗の設計では、限られた面積をどう活かすかが重要になります。


厨房の配置。

スタッフの動き。

カウンターとの距離。

お客様が過ごす時間。


一つひとつを丁寧に考えることで、小さな店舗にも心地よい空間が生まれます。


貴バルでは、既存のカウンターを活かしながら、居抜き物件ならではの良さを残した店舗づくりを行いました。

新しく作り変えることだけが正解ではありません。

その物件が持つ魅力を見つけ、活かすことも店舗デザインの大切な役割です。




店を続ける理由は、料理と人との距離感


貴バルの魅力は、料理だけではありません。

カウンター越しに生まれる会話。

ふらっと一人で立ち寄れる安心感。

料理を楽しみながら、自然と時間が流れていく空気感。

そこには、オーナー様が長年大切にしてきた「人との距離感」があります。

スペインバルの魅力は、特別な日に訪れる場所ではなく、日常の中で楽しめる場所であること。

その考え方が、14年間地域に愛される理由の一つになっています。



本場の経験を、小さな一皿に込める


貴バルでは、スペインの食文化を感じられる料理を提供しています。

看板料理のひとつであるスペインオムレツ。

素材の味を活かしたシンプルな料理だからこそ、丁寧な技術が表れます。

また、こだわりの生ハムやスペイン料理の数々。

一皿ごとに、本場で培った経験が込められています。

小さな店舗でも、料理への想いに大きさは関係ありません。

むしろ限られた空間だからこそ、オーナーのこだわりが伝わりやすい。

そんな魅力があります。




小さな店舗づくりで大切なのは、広さではなく目的を明確にすること


飲食店開業では、広い店舗や設備の整った店舗だけが理想ではありません。


5坪でも、10坪でも、

・どんなお客様に来てほしいのか

・どんな時間を提供したいのか

・どんな働き方をしたいのか


その答えによって、必要な空間は変わります。

小さな店舗ほど、物件選びや店舗設計の判断が重要になります。


席数だけを見るのではなく、料理を提供する流れ。

スタッフが働きやすい動線。

お客様が心地よく過ごせる距離感。


すべてを考えることで、その店らしい空間になります。




店舗づくりは、箱を作ることではありません


私たちが考える店舗づくりは、単に内装を完成させることではありません。

オーナー様が積み重ねてきた経験。

料理への想い。

お客様へ届けたい時間。

それらを理解し、空間として形にしていくことです。

貴バルの5坪という小さな空間も、オーナー様の想いと工夫によって、14年間愛される場所になりました。


小さな店舗には、小さな店舗だからこそ生まれる魅力があります。

物件探しから店舗内装まで。

これから飲食店開業を考える方に寄り添い、その店らしい形を一緒につくっていきます。



所在地:東京都渋谷区広尾5-19-3 マチダビル1F

業態:スペインバル

店舗面積:約5坪

席数:12席

開業:2012年2月

bottom of page